神秘の王国、ブータン

ブータンはヒマラヤの懐の隠された桃源郷、すんだ空気とヒマラヤンブルーの空の下にのどかな時がながれます。インドの北東、ネパールの東に位置し、神々しくそびえるヒマラヤ山脈の北はチベットです。
	自給自足の暮らしのなかで、ブータンのひとびとは美しい自然やチベット仏教のマンダラなど、仏教美術の影響を受けた素晴しい手工芸品をつくりだしています。織物、木彫、銀細工、竹細工、楽器など、聖なる存在へのささげものを作るような祈りの心が感じられるものばかりです。
寺も民家も「ゾン」と呼ばれる城も、釘を全くつかわない木造で、柱をびっしり埋めつくしている色鮮やかな花や雲、吉祥文の絵が白い壁に映えて、この世界を天界にように荘厳にしようとしているように見えます。ごく普通の農家でも、一番よい部屋を仏間にして豪華にかざりつけているのには驚きました。
	ブータンは1970年ころまで鎖国状態にあったので、まだ物質文明にそれほど汚されておらず、独自の文化や伝統が色濃くのこされています。観光客の流入も制限されていて、外国からの観光客は一日200～250ドルを払わなければなりません。このお金は道路の整備や病院や教育などブータンのひとびとのくらしの向上のために使われているとのことです。ひとびとは穏和でひとなつこく、誇りたかく幸せそうに生きています。
ものごいやつきまとう物売りもいないこの国は、本当にゆっくりできる楽園です。ブータンへ行ってみたいかたは、ブータンの旅行社を紹介しますので、ホームギャラリー「ダルシン」へお問い合わせ下さい。写真撮影はすべて山口広海／八千代

写真撮影はすべて山口広海／八千代